或る世界

足場の裏の曲がり角

葉は踏めない隙間だけをつないで向こうへ行く

乾いた葉を一枚、水へ置いた。指を離すと表を上にしたまま進み、最初の四角い足場の角で止まる。水だけは角の両側へ分かれ、葉の先を小さく左右へ振った。

足場の上から見れば、次に踏む四角は斜め前にある。水へ落ちずに渡るには、固い面同士の近さを選べばよい。ところが葉が進めるのは、その足場と足場の間にある細い水路だけだった。こちらが道と呼ぶ面は葉を止め、空白に見えた側が先へ運ぶ。

葉は左の隙間へ回り込み、長い足場の縁に沿った。流れの幅が狭くなると少し速くなり、広い水面へ出たところで一度回る。進んだ距離より、どの角で向きを変えたかの方が、葉の経路をはっきり示していた。

同じ配置から、足は四角をつなぐ道を読み、水は四角に切り取られた隙間をつなぐ。片方の道を広げれば、もう片方は狭くなる。足場を一つ増やせば渡る歩幅は短くできるが、葉には新しい曲がり角が加わるだろう。

最後の大きな足場の手前で、葉が暗い裏側へ半分吸い込まれた。見えないまま反対側へ出ると思って待つ。しばらくして、葉ではなく細い泡の列が反対側へ現れる。葉はどこかの角に残り、泡だけがその先の隙間を曲がっていった。