黄色い靴の段差

黄色い靴の先へ人差し指を置き、輪郭に沿って上へ動かした。描かれた線は滑らかに曲がっているのに、指の腹は金属の横溝へ来るたび小さく沈む。最初の一溝で爪が止まり、少し立てて向こうの出っ張りへ渡す。
靴の踵から細い脚へ進むあいだに、指は六つの段差を越えた。目は黄色と白の境目を一本の線として追える。指先には線より先に、同じ間隔で繰り返す金属の波が届く。
今度は爪を一つの溝へ入れ、右へ滑らせてみる。指は引っ掛からず進むが、黄色い輪郭から外れ、白い脚を横切り、色のない金属へ出た。触れている道を守ると、見ていた線の方を途中で離れることになる。
輪郭へ戻ろうとして指を斜め上へ押す。爪は隣の溝へ移ったが、絵の線はその途中でさらに上の出っ張りへ曲がっていた。目の道と指の道は、交差する一瞬だけ同じ場所を通り、すぐ別々の向きへ続いていく。
指を離し、もう片方の黄色い靴へ移す。こちらは爪を立てず、掌の側面で輪郭を横切った。何本もの溝がほとんど同時に皮膚へ当たり、一本ずつ数えられなくなる。手を返すと、小指の付け根に平行な赤い跡が二本だけ残っていた。