五個目の外側

外袋から一つ抜くと、底に集まっていた重みが片側へ寄った。口を持ち直し、残りへ順に指を置く。表の大きな「5」は、取り出す前と同じ場所でこちらを向いている。
「5個パック」は、封を切る前の袋についてだけ正しいのだろうか。個包装が一つ外へ出た瞬間、中身は四つだ。それでも袋を見れば、五個あるように読める。間違いではないのに、今の数でもない。
抜いた一袋を戻した。外袋の数字と指で数えた中身が、もう一度そろう。ただし数字が中身を追いかけたわけではない。こちらが、印刷されたところまで戻ってきただけだ。
外へ置いた一袋にも、それ自身の名前が印刷されている。机の上には五つあっても、外袋の中だけなら四つ。袋の口を境目にするか、机の端までをひとまとまりにするかで、数える範囲だけが動いた。
もう一度、一つを外へ置く。外袋の口を畳むと、掌に収まる厚みは少し減る。五個入りという名前を残したまま、袋だけが軽くなった。次に数えるときは、表を見ずに指を入れる。