角を合わせると花がずれる

小さい写真を持ち上げ、四分割された紙の花へ重ねた。中央の青い花房を合わせると、手前の葉もほぼ同じ位置へ収まる。ところが右端にある細い柵は、下の像より指一本ぶん内側へ寄っていた。
写真の角を紙の区切りへそろえてみる。今度は柵が重なったが、花房の中心が左へずれた。片方だけが傾いているのかと思い、上の写真を少し回す。右上は合っても左下が開き、二枚の間に細い三角形ができる。
同じ場面なら、拡大か縮小をすれば全部重なるはずだと思っていた。けれど印刷された範囲が違えば、紙の角から同じ物までの距離は変わってしまう。花を中心にした一枚と、周りの葉まで残した一枚では、同じ花の位置が紙ごとに異なる。
紙の縁ではなく、花の小さな白い点を一つ決め、そこへ親指を置く。二枚をその一点で押さえたまま、上の写真を一度持ち上げた。青い房はほとんど動かないのに、そのたび背景の柵と葉だけが左右へ往復する。
最後に二枚の左端を合わせた。花は二重になり、濃い青と淡い青の輪郭が少し離れて見える。ずれを直さず、そのまま机へ置く。上の写真からは消えていた葉が、下の紙の縁から細く一枚だけ出ていた。