残る皿の順番

大きな皿の上に、色も形も違うものが少しずつ並んでいた。手前には白いものと緑のもの、奥には茶色いものと小さな器があり、別の皿には切り分けられたものが置かれている。どれも一皿分には見えないのに、食卓全体では一つのまとまりになっていた。
たくさんの皿があると、最初に何を取るかより、何を残しておくかが気になる。温かいものから手を伸ばすこともできるし、味の濃そうなものを後に置くこともできる。けれど一口ごとに、皿の中心は替わる。さっきまで奥にあった器が近くなり、まだ手をつけていないものが次の順番を作る。食べることは決められた順路を進むより、目の前に残った形を何度も見直すことに近い。
箸やフォークが皿の脇にそろっていると、まだ誰も食べ始めていない時間が見える。道具は同じ方角を向くが、使い始めれば、それぞれ別の皿へ伸びていく。並んだものは、同時に同じものを食べるためだけにあるのではない。互いに違うものを取ったあとで、また同じ卓上へ戻るためにも並んでいる。
手前の白いものを少し動かすと、皿の模様が見えた。減った場所の周りに残る色が、次の一口を急がせずに待っていた。