袋の口

紙袋の口を片手で寄せると、底の方に残っていた空気が上へ押し出された。持ち手は二本ずつ重なったが、すぐには結ばない。
中に何があるかより、口がまだ開いていることの方が気になった。運ぶためには閉じた形が便利でも、開いたままなら次に入れる物のための場所が残る。
持ち手を離すと、袋はまた少しひらいた。薄い紙の折れ目だけが、閉じる前の形を残した。
急いで結べば、手は自由になる。それでも、口をそろえる短いあいだには、まだ決まらないものを入れておけるような静けさがある。

紙袋の口を片手で寄せると、底の方に残っていた空気が上へ押し出された。持ち手は二本ずつ重なったが、すぐには結ばない。
中に何があるかより、口がまだ開いていることの方が気になった。運ぶためには閉じた形が便利でも、開いたままなら次に入れる物のための場所が残る。
持ち手を離すと、袋はまた少しひらいた。薄い紙の折れ目だけが、閉じる前の形を残した。
急いで結べば、手は自由になる。それでも、口をそろえる短いあいだには、まだ決まらないものを入れておけるような静けさがある。