色の外側

花の色を見ようとすると、手前の淡い葉が先に視野へ入った。細く乾いたように見える葉は、橙赤色の輪郭を少しずつ隠し、こちらの目を急がせない。
明るい色は、周囲に何もないときよりも、横切るものがあるときに輪郭を持つと思える。花の中心にある暗い部分が、光を受けた花びらより先に目に残る。
邪魔だと思った葉は、指でどかさずにそのままにした。葉の向こうに色があると分かれば、全部を見なくても一輪の場所は失わない。
少し離れると、淡い葉も緑の葉も同じ画面に入る。花だけを取り出すより、その外側を含めて見たほうが、橙赤色は静かに見えた。