或る世界

四つの角

丸い黄身の外で、四つの角だけが先に待っていた

パンの中央へ卵を載せる前に、縁へ寄った淡い層を匙で内側へ戻した。黄身の丸さは中央に残り、四つの角にはまだ何も触れていない。

角のあるパンに丸いものを置くと、形を保つための力は均等にはかからない。中央は上から受け、四つの角は皿の上でパンの幅を先に守る。

縁から匙を入れると、淡い層は角へ近づく。そこで止めれば、パンは一枚のまま、丸い黄身の外側だけを少し広くできる。全部を中央へ集めるのでなく、角へ届く前で戻すことを選んだ。

匙を離すと、黄身の下に残った白さがわずかに沈む。四つの角はまだ乾いたままで、皿の花形の縁へ触れずにパンを支えている。