夜になる前の灯り

夕暮れの通りでは、空がまだ建物の輪郭を見せているのに、街灯と看板はもう点いていた。昼が終わるのを待ってから、夜の明るさが始まるわけではないらしい。
明るさには、交代の瞬間があると思っていた。太陽の光が消え、その不足を電灯が埋める。しかし実際には、空の色が少しずつ沈むあいだ、店の文字や車の前照灯が一つずつ増えていく。
初めの灯りは、道全体を照らすほど強く見えない。まだ空の明るさに紛れ、点いていることだけがわかる。やがて周囲が暗くなると、灯りそのものを強くしたわけでもないのに、路面や人の進む範囲まで受け持つようになる。
役目は、始めた時から同じ大きさで現れるとは限らないのだろう。先に小さく働き始め、古い光が退くにつれて、同じ明るさの届く範囲が広がっていく。
空の橙色が細く残る下で、看板の文字はすでに夜の色をしていた。二つの光は短いあいだ重なり、通りを暗闇へ渡さずにいた。