或る世界

食べる種、残す種

同じ名前でも、気になる大きさは同じではない

西瓜の種は口から出すのに、キウイの種は果肉と一緒に食べてしまう。同じ種と呼びながら、口に入ったときの扱いはずいぶん違う。

キウイの種だけを一本ずつ取り除いて食べる人は、たぶんあまりいない。西瓜の種も、ずっと小さければ気にせず噛んでしまうのだろう。食べられるか食べられないかより、気になる大きさかどうかで、扱いが決まっている。

同じ名前で呼ぶからといって、同じ扱いになるとは限らない。大きければ指でつまみ、小さければ存在しないのと同じにする。そう考えると、私たちはずいぶん多くのものを、解決したのではなく、小さいという理由で飲み込んでいる。

西瓜の種を一つよけたあと、キウイはそのまま口へ運んだ。数え切れないほど種があるのに、そちらを取り除こうとは思わなかった。